富山県氷見市神代(地図)
ほぼ単郭の山城跡だが、北、東、南方向の尾根には二重・三重・四重の堀切設け、さらに主郭は極めて急な切岸に取り巻かれ、非常に堅固な守りをみせている。馬出し曲輪とも思われる遺構もあり、かなり興味深い城跡だ。
西方向には帯郭や小規模な曲輪を多数設けているが、堀切がない。神代城に関する伝承は特に残っていないが、縄張りから西の飯久保城の出城として機能したのではないかと推測はされる。
アクセスは、城の南側尾根に送電線鉄塔がある。神代集落の奥から鉄塔に登る道が存在するので、それを利用すればいい。北側の土石採取場からも入れそうではある。(撮影2023年3月)
神代城 航空写真
神代城城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)
神代集落の奥、田んぼ脇から送電線鉄塔に登る道があります。
鉄塔へやってきました。城跡は北方向です。
なんとなく道がありますので、入って行きましょう。
ゆるやかな尾根を歩きます。
堀切1の手前、両側の竪堀で通路を狭めています。
立派な堀切が現れます。(城郭図1)
城郭図1の堀切
さらに堀切があります(城郭図2)。
そして主郭直下の堀切にやってきました(城郭図3)
南尾根は三重の堀切で遮断しています。
神代城 主郭(城郭図A)
東方向の尾根の堀切(城郭図4)
さらに立派で深い堀切があります(城郭図5)
これは凄いです。東尾根は二重の堀切です。
主郭下には帯曲輪がめぐっています(城郭図6)。
それにしても切岸が高くて鋭く、圧倒されます。
帯曲輪を北に歩いていきます。なにせ主郭の切岸すごい。
主郭北側直下の堀切(城郭図7)
かなり幅広です。
7の堀切を北へ登った曲輪。
低いですが、塁線土塁っぽいです。
そして土橋を設けた堀切(城郭図8)。
土橋とセットなので、馬出し曲輪とも考えられるそうです。
さらに北に堀切(城郭図9)
更に更に堀切があります(城郭図10)。北尾根は四重の堀切。
ここから更に北が土石採取により破壊されています。
7の堀切から西側へまわってみましょう。
主郭の西側は小規模な帯曲輪がいくつも存在します。
しかし堀切がありません。西の飯久保城との連携があったのか?