富山県の山城・城跡

指崎城(さっさきじょう)

富山県氷見市指崎(地図

 城主など詳細は不明。佐伯氏は上杉謙信死後以降の上杉・反上杉勢の抗争の中で築かれたのではと推測しています。
 臨時の城を思わせる規模ですが、尾根を堀切と土塁で遮断し、土塁を持つ竪堀で防御しています。

 2013年あたりに尾根東側の竹林を森林組合が伐採したそうで、整備された山。ただそれが災いしてか、私が登った時はトゲを持つ枝が群生しており、ズボンは破れ出血の惨事に。麓の鉄工所の方に登山の了解を取り「ここから行けるよ」と鉄工所敷地内から突入しましたが、それはやめておいた方がいいです。斜面は急ですが、尾根先端の社から登った方がいいですよ。(撮影2015年3月)

指崎城 縄張図
指崎城 城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)

登り口
尾根先端、このコンテナのような倉庫脇を入ると実は小さな社があります。

指崎城 登り口
社の脇から尾根を登る山道があるので、そこを登りましょう。
前述の通り、尾根東側は伐採した為にとんでもない薮になっています。

切岸
一度ピークを越え、尾根を登ると切岸が見えてきます
(城郭図A)

指崎城 帯郭
東側に帯曲輪を設けているように見えます(城郭図B)

主郭
主郭内南側の高まり。櫓台?(城郭図C)
佐伯氏は墳墓ではないかと指摘。

指崎城 虎口
城郭図Dは低い土塁を伴った虎口になっています。

指崎城 土塁
主郭の北側(城郭図E)
土塁で守りを固めています(Googlemapビュー

指崎城 竪堀
東側斜面を土塁を持つ竪堀で遮断しています。
(城郭図F:上から見ているので、土塁は右側)

指崎城 堀切
城郭図Gの堀切。
Fの竪堀とつなげず、土塁から竪堀に横矢を効かせているのがミソ。

尾根
堀切から北方向は、なだらかな尾根が続いています。
こちらからの敵を想定した城なんですね。(城郭図H)

古道
尾根を通る古道があります(城郭図I)
竪堀とつながっており、この道を監視する意味があったのかも。