富山県上市町柿沢(地図)
弓庄城土肥政繁の家老桂田善左衛門が居城したと伝えられる繋ぎの城。現在「城山」と呼ばれる。
堀切などの防衛力は甘く、山麓平坦地の居住空間の存在や、主郭に一気に向かう山道の存在から、いつの時代にか神社などの宗教施設に利用されたのではないかと思われます。
城の西側は極めて急峻な山の為、「城山の湧水」地点から登ることは厳しい。北側から尾根道に入ればたどり着けます。
(撮影2012年4月)
「城山の湧水」へ行く途中、城北側の谷に上る道があります。
柿沢用水竣工記念碑があるこの谷を入っていけば、やがて右側の尾根道に繋がります。
ここに車1台は停めれます。
いきなりカモシカの出迎えです。獣は苦手。
熊のフンなど平気で散在していましたから、ご注意を。
尾根道を進むと、やがて空堀を持つ直線の切岸に出会います。
切岸の東端が虎口状になっています。
この道をそのまま登っていけば、主郭へ行けます。
山麓遺構の平坦地
奥は櫓台。
かなり広い平坦地があります。
ここには湧水もあり、居住空間だったのでしょう。
櫓台に上る石段が確認できます。
宗教施設の色が濃いですね。
更に奥へ入れば、数段の平坦地があります。
さらに登ると、やがて堀切にたどり着きます。(城郭図D)
この先、主郭への道が続きます。ブッシュがひどいですが。
柿沢城主郭(城郭図A)
主郭の南側は、土塁で守られています。
主郭の東側の竪堀。畝状空堀群と言えそうです。
上の写真では2本写ってます。
城郭図Bの郭
城郭図Cの郭
柿沢城城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)
矢印線のように山道が存在します。
佐伯先生の「越中中世城郭図面集1」を見たほうがいいですよ。