富山県魚津市小川寺字天神山(地図)
天正10年、柴田勝家など率いる織田軍による魚津城攻めの際、上杉景勝が着陣した城。NHK大河ドラマ『天地人』で3週に渡って演じられた「魚津城の戦い」で有名に。
城跡は公園化されて訪問しやすいが、その為に相当の破壊を受けている。主郭は削平が甘く、臨時の陣城のような感じがします。しかし、この城の見所は北側にある削平地とそれを両側で強固に守る土塁付きの竪堀。その竪堀は遊歩道設置により分断されており、これはもう魚津市の大罪と言えるでしょう。(撮影2013年05月)
天神山城 遠景
天神山城城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)
主郭下まで道路が通じており、駐車スペースもあります。
が、以前はそこまで行けましたが、今は車止めが……
道になっていますが、これはおそらく竪堀跡(城郭図A)
竪堀の案内板が出ています(城郭図B)
下に向かって竪堀が延びています(城郭図B)
道路の上にも竪堀が残っています(城郭図B)
つまり道路は竪堀を破壊分断している訳です。
石仏が並ぶ道路は何とも異様な雰囲気。
城郭図Cの部分。上を見れば竪堀が見えます。
城郭図D部分の竪堀案内板
道路上に残る竪堀(城郭図D)
ここは下への竪堀が長く深いので見所です(城郭図D)
東側に土塁を持ち、その高さは2mを越えます。
……しかし、道路からは下りにくいし、藪の中ですし…
竪堀に守られるように、削平地が何段も存在します(城郭図F)
東側の尾根をうまく利用して土塁にしています(城郭図E)。
中腹の駐車スペース。以前はここまで車で来れました。
おそらく郭の跡でしょう。
天神山城主郭
結構な広さを持ちます。
主郭南側に、尾根を削り残したかのような土塁があります(G)
主郭を西側から(H)
神社が立っています(城郭図I)
城郭図Jの郭
主郭南側は急斜面
南側には、多くの削平地が存在しますが藪の中です。
西側で土塁と横堀を設けて守りを固めています(城郭図K)
魚津市歴史民族博物館。
入場は無料なので、ついでに立ち寄ってみましょう。
ただ、天神山城に関する展示はありません。
旧澤崎家住宅
江戸時代後期の新川地区山間部の代表的な民家です。