富山県の山城・城跡

鞍骨山西城(仮名)

富山県氷見市鞍骨(地図

 鞍骨山城から西に伸びる尾根上に築かれている。2025年にCS立体図上で確認され、佐伯氏と共に現地に趣き城郭跡と判断されるので、ここでは仮名として紹介する。
 ほぼ単郭の砦だが、西側尾根筋を堀切と横堀で遮断し、主郭には塁線土塁を設けて守りを固めている。鞍骨山城側は土橋を設けて完全に遮断していないので、おそらくは連携していたのだろう。そうなると飯久保城の狩野氏の城と推測される。
 ただ、鞍骨山城よりも明らかに縄張りの工夫が認められる。しかしその工夫は飯久保城の縄張り技術まではいかない。狩野氏が詰城として鞍骨山城を築いた後、何らかの軍事的緊張が起きた時に臨時に築いたものであろうか。(撮影2025年3月)

鞍骨山西城 縄張り図
鞍骨山西城(仮名) 城郭図(佐伯哲也氏による作図)

林道
鞍骨山城脇を通る林道をさらに奥へ行く。
城の北側からゆるい尾根を入ります。

堀切
城郭図1の堀切部分。幅広で、主郭側がゆるやか。

堀切の南側
1の堀切の南側を一番深くしています。

主郭下の堀切
城郭図2の堀切

堀切
2の堀切。写真右上が主郭。

竪堀
3の竪堀。

鞍骨山西城の主郭
主郭Aの塁線土塁(城郭図4の部分)
三角点があります。

横堀
城郭図5の横堀

櫓台
城郭図6の櫓台。東方向を警戒しているのか。

削平地
Bの削平地

土塁
城郭図7の土塁

鞍骨山西城の土塁
城郭図8の土塁

土塁
8の土塁を東側から。

土橋
9の土橋部分を上から見ます。

鞍骨山西城の土橋
東側から見た土橋部分。