富山県上市町大岩(地図)
城ヶ平山という、周囲を急峻な地形で守られた、奥山にある天然の要害。伝承では、弓庄城の土肥氏の詰城。
尾根沿いに堀切や切岸が広範囲で散在しているが、土塁や虎口といったものは見当たらない。同じく土肥氏の詰城である千石山城は更に高所ながら虎口が認められるので、それよりも古い時代のものなのか。主郭はほぼ自然地形で削平が甘く臨時の城を思わせる。
多くの登山者が訪れる人気の山で、大半の人は大岩集落の日石寺側から登るが、他にも浅生集落からと、東の西種・水上集落から登る道もあり、迷うことはない。駐車については、大岩には駐車場があるが休日は登山者であふれる。浅生は「花の家」の前に数台のスペースあり。西種は西種公民館の前に数台のスペースあり。
(撮影2023年4月)
当ページ 西種から主郭を目指すルート
次ページ 大岩から主郭を目指すルート
Youtube 茗荷谷山城 動画
小学生の子供でも頑張れば登れる初級登山コースとして知られ、多くの人が訪れます。一番楽なのは浅生の「花の家」から登るのがいいのかも。
ただ浅生集落へ行く車道は狭く勾配もきつく、やはり大岩に車を置いて、大岩→主郭→花の家→大岩のルートがいいのでしょうね。
登山後には大岩でそうめんを食べるのが多くの登山者の取るパターンのようです。いえ、美味しいんです、これが。
茗荷谷山城(城ヶ平山)位置
茗荷谷山城 城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)
今回は西種の水上集落側から登りました。(地図)
最初のピークである「西山」
いくつか平地があり、畑の跡のように見えます。
じつはこの西側に堀切があり、砦跡と思われるそうです。
西山の堀切
登山道はしっかりしています。さすが人気の山です。
ハゲ山との分岐。ここから先、登山者に多く出会うようになります。
浅生集落への分岐。
ここを降れば「花の家(おおかみこどもの雨と雪)」
しばらく行くと、堀切が見えてきました。
茗荷谷山城 東端の堀切(城郭図1)
城郭図1の堀切
更に、城郭図2の堀切
更に、城郭図2の堀切
主郭の北を守る大堀切へ来ました(城郭図3)
3の堀切を西側から。
ここから北方向、竪堀や櫓台、堀切が存在します。
しかし薮がひどい。またの機会にしましょう。
BとCを分ける、浅い堀切
主郭Aの北側の堀切(切岸)
主郭へ到達しました!(城郭図A)
主郭はほぼ自然地形で、削平は極めて甘いです。
臨時の城だったのでしょう。
主郭からの眺めは素晴らしいです。
富山平野、そして能登半島も見えます。
東方向は、立山連峰、剣岳が美しい。
何か敷石っぽい石があります。
同様の石は他になく、気になるところ。