富山県の山城・城跡

池田城

富山県立山町池田(地図

 城山と呼ばれる山頂に築かれた山城。神保氏の重臣である寺嶋職定が居城したと伝えられる。寺島は芦峅寺衆徒と協力し、反上杉氏として動いていたのが永禄12年頃。その後没落したと考えられる。江戸時代の記録には金森中務が居城とあるが詳細は不明。
 北側の尾根筋、池田集落側が大手のようで、土橋や竪堀で通路を狭め警戒している。城内も通路を設定して横矢をかける工夫が見て取れる。南側の尾根は二重の堀切で遮断している。
 道路からの入口や城内は案内板があり分かりやすい。が、少々謎な案内板もあり、注意が必要。(撮影2024年4月)

池田城入り口
道路脇に案内板が立っています。

池田城案内板
入口の案内板

池田城 城郭図
池田城 城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)

池
池に突き当たったら、左に登り口ハシゴがあります。

櫓の案内
途中「櫓」の案内表示が……(城郭図H)

櫓?
登ってみると自然地形の丘です。櫓とはなんぞ?

狼煙台跡?
「のろし台跡」の標柱があります。
そういう伝承はありません。謎。

池田城土橋
城郭図2の土橋部分。
正面にGの曲輪がこちらを監視しています。

竪堀
土橋西側の竪堀

巨大竪堀
土橋東側の竪堀。
巨大です。地形をうまく利用したのでしょう。

土橋監視
土橋を監視するG曲輪

石垣?
城郭図3の通路入り口。両側を土塁状にしています。
この巨石が、石垣だと主張する方があるそうです。

自然石のような
人工的に積んだ遺構とも思えなくもない。
でもこれは自然石でしょうねえ……。

池田城切岸
通路を登ると正面に高切岸が現れます。上はE曲輪。
左に堀切4があります。
左へ登る道は本来の導線ではありません。

堀切
城郭図4の堀切

曲輪
城郭図Eの曲輪

竪堀
城郭図10の竪堀。かなり大規模です。
4と、この先の11の竪堀といい、城の東側への回り込みを徹底阻止しています。

通路
敵兵は城の西側へ回らされます。(城郭図5)
左上はE、Dの曲輪があり横矢を掛けられます。

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