富山県の山城・城跡

中地山城

富山県富山市大山町中地山(地図:Googlemap/MAPION

 飛騨の江馬氏が越中進出の拠点として天正元年(1573)に築城し、川上中務などを配置していた。
 城跡は周囲を深く長い堀で囲まれ、各方面に櫓台を置き、主郭下には内枡形虎口を設けて守りを固めている。しかし、最近まで堀底を含めて周囲は畑として利用されていたようで、後世による破壊も多そう。
 中地山地区内に案内板があり、大手までの歩道も設けられているが、城内の管理はされておらず荒れているのでご注意を。
(撮影2013年11月)

 ※説明書きに【ポインタを画像へ】とある写真に、マウス操作でポインタを乗せれば説明画像に変わります。
 >> 中地山城への登城路・周辺など

中地山城 城郭図
中地山城 城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)

中地山城 大手
中地山城の大手に設けられた案内板(城郭図A)
ここに至る経路についてはこちら。

中地山城 横堀
横堀がめぐらされています【ポインタを画像へ】
この空堀は伝承で「ソーカワ(総曲輪)」と呼ばれるそうで、
城域はこの横堀内であり、その外側は城外だろうと佐伯氏は推測。

中地山城 横矢
堀底から見た土橋方向(城郭図A)【ポインタを画像へ】
堀はわずかにカーブしており、横矢をかけていたのでは?

中地山城 内堀
横堀は続きます(城郭図C)
平成の最初頃まで、堀底も畑だったそうです。

中地山城 櫓台
横堀の奥に櫓台が見えます(城郭図C)【ポインタを画像へ】

中地山城 空堀
堀は結構な深さを持ちます(城郭図D)

中地山城 厩跡
「ウマヤアト」の名を持つ堀の跡(城郭図E)【ポインタを画像へ】
横堀が埋まってしまった残りなのか、本当に厩だったのか謎。

中地山城 横堀
横堀は城の北側まで続いています(城郭図F)
この先は急斜面となり、常願寺川が流れています。

中地山城 内枡形虎口
さて、主郭へ行きましょう(城郭図G)

中地山城 内枡形虎口
ここは内枡形虎口になっており、導線を折り曲げ横矢をかけています。
【ポインタを画像へ】

中地山城 虎口
土塁で通路を設け、徹底して折り曲げています(城郭図H)
【ポインタを画像へ】

中地山城 竪堀
竪堀を設けています(城郭図H)

中地山城 主郭
中地山城主郭(城郭図I)
削平は甘いです。

中地山城 主郭
主郭にある四角いくぼみは、鉄塔の跡。
土台も含めて奇麗さっぱり撤去されています。

中地山城 主郭櫓台?
主郭にある櫓台。
……いや、櫓台にしては頂部が狭すぎるので謎の高まり。
街道監視の為の見張り台の代わりだったのでしょうか?

巨石
主郭東側の切岸は巨大な岩石が数多く見られます。

中地山城 北側
城の北側は何段も郭を設けて守りを固めています(城郭図J)

中地山城 土塁
土塁を設けて北側を警戒しています(城郭図K)

中地山城からの眺め
常願寺川向かいの集落がよく見えます。

>>中地山城への道筋とその周辺など