富山県朝日町横尾(Googlemap)
伝承は特に無い。城内最高所には曲輪を置かず、西方向の見通しも悪いながらも、折れを持たせて横矢を掛ける横堀、馬出し曲輪の存在など縄張りの工夫が多く見て取れる。
しかし、削平がやや甘く、城の東側の防衛が甘く普請途中の様相である。南側の殿入峠の監視を意識した縄張ではなかろうか。おそらく、16世紀後半に越後・上杉氏が臨時に築いた城なのではないかと推測される。
現在はハイキングコースとなっており、多くの登山者も見かけた。ただ、城の中で遊歩道以外は結構薮。薮をかき分けて少し入れば、見事な横堀にお目にかかれる。
(撮影2024年11月)
横尾城 位置
横尾城 城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)
横尾城 遠景。
北側の尾根には上百山砦、扇山砦も。
横尾集落、県道脇にある案内板。
上百山砦や扇山砦を横尾城の一曲輪として描かれています。
横尾公民館の脇を入っていきます。
公民館前の駐車は禁止されていますので、ご注意を。
さらに細い道を入っていきます。
登山道入口です。柵を越えます。開けたら閉めましょう。
以前は電気柵で、感電しそうだから登るのやめたんだよねえ……。
しばらく登ると、分岐点があります。
右方向(南方向)が横尾城。左方向(北方向)が上百山砦。
しっかりとした登山道で、登山客も結構いました。
トレイルコースにもなっているようです。
まず城郭図2の切岸です。両側に竪堀を設けて遮断しています。
城郭図2の竪堀
(1の竪堀は分かりにくくて掲載やめました)
城郭図3にある馬鬣山山頂。眺めがいいです。
馬鬣山案内板
城郭図4の部分、ちょっと堀切っぽくなっています。
城郭図Cの部分。いわば城の最高所なのですが、自然地形で特になにもありません。
「見張台」の案内もありますが、実質縄張りの外側とも言えます。
城郭図Bの曲輪。奥がCの山です。
Bの曲輪
城郭図5の竪堀。西側からの敵を防御します。
5の竪堀を下から見たところ。
城郭図6の竪堀。B曲輪の両側で守ります。
Bから下っていくと、主郭Aが見えてきます。
土橋入ったところにある横尾城案内板
城郭図8の横堀と、突き出した櫓台。
折れを持たせて横矢を掛ける、一つの見所ですね。
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